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書籍「教える技術」

行動科学を使ってできる人が育つ! 教える技術

行動科学を使ってできる人が育つ! 教える技術

数年前に後輩への指導方法に悩んで買った本。
ふと返し読みしたので、簡単に振り返り。

感想

性格や考え方ではなく「行動」にフォーカスした内容。
具体的にどういう行動が出来てないのか分解して分析し、数件ずつ指摘する。
できたら褒めて、行動を強化。いつでもできるよう習慣付ける。

「行動に着目しろ」という本だけあって、この本を読んだ教える側にも具体的な行動を提示してくれる。 後輩の指導、先輩の指導の受け方、自分の行動の修正など、実際に使える手法や考え方が多い。

後輩や同僚の指導、指摘をする機会は多いが、やり方を間違えると相手を辞めさせたり精神的にダウンさせかねない。 自分や周囲の指導に不安を感じたらぜひ読んでみて欲しい本。

ざっくり要約

概要

「できない」状態とは相手が自分の期待通りの行動をしない、という状態。
自分が期待する行動、理想的な行動を「できてる」人を観察して細かく分解する。
どの行動が「できてない」か分析し、直して欲しい行動を数件指摘する。
「やらなくていいこと」を伝えることも有効。正すべき行動のみに注力させ、評価する。
そして、次の行動で指摘した部分ができたならちゃんと褒める。
行動の修正と評価を繰り返し、できない>できる>いつでもできる という成長を実現する。

ABCモデル

  • A:Antecedent=先行条件
  • B:Behavior=行動
  • C:Consequence=結果

状況に対して行動を起こし、ハッピーな結果を得る
⇛ 行動が強化される(身につく)

「行動」の粒度・指標

MORSの法則

  • M:Measured=計測できる
  • O:Observable=観察できる
  • R:Reliable=信頼できる
  • S:Specific=明確化されている

信頼されるべし

教える相手から教える側への信頼や安心感がないと、そもそも「褒める」が機能しない。
(嫌いな相手、信頼できない相手に褒め言葉を言われても嬉しくない)
そうなると正しい行動を強化できず、教えること自体が成り立たない。

直接的な教える技術ではないが、日頃からコミュニケーションをとる、ネガティブな態度を見せないなど、 何でも話せる・挑戦させてくれる、という安心感を相手に与えられるように振る舞う必要がある。